IT業界の闇

騒いでるけどクラウドサービスは障害が起きる前提なんです!

2021年6月20日

イザベラ

〇〇〇ってサービスが使えないよ~なんか障害が起きているみたい

へえ~

ふぃる
イザベラ

へえ~って呑気な!こっちはお金払っているんだよ!

いや、ある程度は障害は起きる前提になっているはずだよ。

ふぃる

クラウドサービスが普及して何年も経ちましたね。

AWS、Salesforce、Slack、Chatwork、Googleドライブ、Box、Office365、GSuite等々、クラウドサービスを使用している会社も増えてきていると思います。

みなさんの職場でも、クラウドサービスを使っている人も多いのではないでしょうか??

今回はそんな、クラウドサービスの闇についてお話します。

データがどこにあるのか把握してる?

GoogleドライブやBox、iCloud Drive、One Drive等にデータを置いているケースも多いでしょう。

社内に自前のサーバを置く必要もなく、社外からもどこからでもアクセスできます。

便利ですよね。

でも、このデータ、実際にはどこにあるのでしょうか?


クラウド上とは言いつつも、クラウド上ってどこでしょうか?


クラウドクラウドとは言っても、実際に世界のどこかにサーバが置いてあって、それをインターネット上で見ることができるようにしてるだけで、どこかにある物理的なサーバにデータは保管されているわけです。



では、そのサーバとは…どこにあるのでしょうか?

実は、おおまかな地域くらいは公開されていますが、具体的にどこにあるかは公表されていないことがほとんどです。


どこに置いているかもわからない場所に大切な個人情報や業務情報を置いているんですよ。


そもそもクラウドサービスってそういうものなのです。

どこにあるかもわからないよくわからないものなのです。


クラウドサービスがとまったら仕事にならない…?

先日Salesforceで大規模障害が発生しました。

Salesforceは多くの企業で採用されているクラウドサービスです。



Twitter上でのコメントを見るとこんな言葉が飛び交っていたりします。


「仕事にならないから帰っていい??」


「全く仕事ができない。暇だ」


「仕事何も進められない〜」




確かに、業務で使用しているシステムが動かなくなったら、仕事にならないこともあるでしょう。

でも本当にそれで良いのでしょうか?

「クラウドサービスだから止まるかもしれない」ではなく、「クラウドサービスだから大丈夫」という意識で使っている企業が多いように感じます。


何を根拠にそう考えているのかわかりませんが、こうなるかもしれないというリスクは最初から考えておくべきです。


クラウドサービスって早々止まるものではないよね?

全然そんなことありません。

知ってました?止まらない前提のクラウドサービスなんてほとんどありません。


SLAと呼ばれる「これくらいの品質は約束するよ〜」という意味の指標値があります。

クラウドサービスにおけるSLAは稼働率になります。


つまり、何%システムが動くのか保証するよ!というものです。


ん?と思った方もいるのではないでしょうか?


そうなんです、100%動く前提ではないのです。いくらかはシステムは止まる前提なんです。


では、SLAが99%の場合、どれくらいシステムが停止すると思いますか?

数字だけ聞くと「ほぼ動いているじゃん」と思うかもしれませんが、罠です。


実は「99%」の場合、1ヶ月の間に7.2時間はシステム停止することになります。

仮にこれがたまたま平日の日中に一気にきた場合、その日は仕事にならないですね。

でもクラウドサービス提供会社からすれば

「いや、約束通りじゃん。そっちも了承しているから契約しているんでしょ?」

となりますよね。


そしてこのSLA。99%だったり、99.9%だったりサービスによって様々ですが、公表しているならまだしも、非公開のケースもあるので要注意です。安価なサービスによくありますが、約束しているわけではないので、システムが停止しようが、文句の言いようがありません。

クラウドサービスはダウンするし、データもどこにあるかわからない

これらのことから、クラウドサービスは実は、SLAの範囲内ならある程度はシステム停止しても想定内ということになります。

これを知っていると、業務に使用していて、仕事にならないからといって騒ぎ立てるのはちょっと筋が違いますよね。


データに関しても、本当にセキリティが大丈夫なのか?災害や戦争時の保証はあるのか?不安は尽きません。

大切なのは、これらのことを会社のシステム担当者がきちんと理解した上で、リスクを承知しているのか?ということです。


おそらく、きちんと対策を練っている企業は少ないでしょうね。

クラウドサービスは便利ですし、今後もなくてはならないものになっていきますが、便利な反面、万が一の場合にどうするのかの対策も考えておくべきではないでしょうか??

※私はクラウドサービス提供事業者ではありません(笑)

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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