IT業界の闇や実態

違法コピーやライセンス違反だらけの無法地帯!経費を浮かせて利益向上!?システム開発における違法行為

2022年2月5日

システム開発の現場では、違法コピーが横行し、まるで無法地帯のような状況が見られることがあります。

ソフトウェアやライセンスの違法コピーを利用して経費を浮かせ、利益を上げようとする行為は、倫理的にも法的にも大きな問題です。

しかし、厳しいコスト競争の中で、こうした違法行為が見過ごされるケースも少なくありません。

本記事では、システム開発における違法コピーの実態と、そのリスクについて詳しく解説します。違法行為に加担しないために、知っておくべきポイントをお伝えします。

システム開発でインストールしたソフトウェア。それって違法コピーやライセンス違反では?

私が入社して間もないころ、とあるプロジェクトに参画したときに、上司から「これをインストールしてほしい」と真っ白いラベルのないCDを数枚渡されました。

ケースにはソフト名と謎の英数字が書いたラベルが貼られていました。

ケースに書かれていた謎の英数字はプロダクトキーと呼ばれるもので、ソフトを使用するためのパスワードみたいなものです。

ソフトだけ手に入れてもプロダクトキーがないと使えないという不正利用防止のためのものですが、こうしてプロダクトキーごと他の人に渡してしまえば使えてしまいます。

当時は何も疑問に思わず、指示に従いインストールをしました。

こうして、ちゃんと買えばトータルで10万円以上はするソフトを無料でインストールしてしまいました。

違法コピーやライセンス違反のソフトウェアを自宅にもインストール

会社のパソコンにインストールして、仕事をするだけではありませんでした。

「勉強のために私用パソコンにインストールすれば?持って帰ってもいいよー!」と上司に言われたのです。

断ると勉強する気がないみたいに見られることを恐れて、私は喜んだフリをして借りて家に持って帰りました。

これのおかげで私有のUSBメモリにプログラムをコピーしてこっそり家に持ち帰って進捗をあげて、できる人風に見せるということもやってしまっていました。周りも当たり前のようにやってました。

今の時代にこんなことやったら大問題になって懲戒ものですけどね。

違法コピーやライセンス違反のソフトウェア!?会社の棚の中の実態

とあるソフトをインストールしたいと上司に申し出たら、あそこに入ってるから勝手に取っていいよ~と言われたことがありました。

オフィス内にある棚のひとつでした。

棚を開けるとそこに積まれているのは、CD-ROMの数々。

もちろんラベルなんてなく、手書きでソフト名や書いてあったり、テプラが貼ってあるだけのものがほとんどで、明らかに違法コピーしたソフトたちでした。

堂々と違法コピーソフトをみんな平然と使っているのを見て、そんなに悪いことじゃないのかも?と錯覚させられるほどでした。

この会社は多重下請け構造の下位の会社だったのですが、請負元からも「これで開発して」とコピーソフトを渡されたり、SESで客先常駐した先でもコピーソフトを渡されることが多かったので、どこの会社でもやっていたのかなと思います。

※SESについては以下の記事を参照

違法コピーやライセンス違反のソフトウェアはサーバーにもたくさんあった

ある時、新しいプロジェクトに配置されたときのことでした。

最初の準備として先輩に「サーバのこのフォルダにソフト置いてあるからインストールして」と言われました。

指定されたフォルダを見てみると、たくさんのソフトが格納されていました。テキストファイルも一緒に格納されていて、そこにはプロダクトキーが書かれていました。

棚を開ければ違法コピーしたCDがたくさん、サーバを見れば違法コピーしたソフトがたくさん。

それを見た時に私は、「ああ、もうこういうものなんだな」と深く考えるのをやめ、朱に交わることに決めました。

違法コピーやライセンス違反のソフトウェアがないと仕事が成り立たない?

システム開発現場では違法コピーしたソフトがないと仕事ができない状態でした。

お客様が自社の業務を効率化するために多額のお金を払って完成したシステムの実態は違法コピーソフトの不正利用で作られているソフトでした。

指定のソフトがないとプログラミングもできないプロジェクトもたくさんあります。

ソフトを人数分買うって結構高いんですよね。

200万円のプロジェクトで10万円のソフトが5人分必要な場合、4分の1をソフト代に取らることになります。

お客さんから直接依頼された企業は、ソフト代も含めて見積をするのでその分の費用ももらっています。

1次請けの会社はお客さんにもらっているので損はしないわけですが、その下請け会社は自前でソフトを用意しなければならないことも多々ありました。

これも多重下請け構造がはびこっていることが原因のひとつかもしれないですね。

※多重下請け構造の闇は以下の記事参照

最後に

現在は企業のコンプライアンスが重要視されたり、ソフト側も違法コピーできないような仕組みを導入したりと、昔に比べて少なくなってきているのではないかと思います。

私の以前勤めていた会社でも、何らかの監査が入るタイミングであわてて処分していました。(ただの不正隠蔽ですが)

現在の会社では、見た限り同様の不正は行われていなさそうなので安心しています。

みなさんの会社はどうでしょうか??

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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