IT業界の闇や実態

プログラマやエンジニア・SEの平均年収は高い?低い?給与に不満を抱える派が多い実態や理由、収入の上げ方

2021年3月3日

IT業界は給料が良くて稼げる業界、というイメージを抱く人も多いと思います。

私もエンジニアであることを告げると「すごい!稼いでるんだね」と言われたことは1回や2回ではありません。

プログラマやエンジニア・SEとして働くことに憧れる人も多いでしょうが、実際の年収はどのくらいか気になるところです。

高い技術力を求められる仕事であるため、収入も高いと期待されがちですが、実は思ったよりも低いと感じる人も少なくありません。

本記事では、プログラマやエンジニア・SEの平均年収の実態に迫り、なぜそのような現状があるのかを探ります。

プログラマやエンジニア・SEが自分の年収や給料が低くて不満を抱えている実態


統計情報によって若干の違いはありますが、ITエンジニア全体の平均年収は550万円ほどです。

たしかに全職種の平均年収は430万円ほどなので高いので「やっぱりITエンジニアって稼いでるんじゃん」と思うかもしれません。


これはIT業界に限った話ではなく、どの職種でも言えることですが、数字のマジックに惑わされてはいけません。

あくまでも平均なので注意してください。

仮に1000万円の人が1人、250万円の人が3人いる会社の場合の平均年収は430円万強です。

430万くらいもらっているように見せかけて実際は250万円の人たちがほとんどです。


エンジニアも実際は平均の550万より低めの400万円前後の人たちも多いでしょう。

400万円という年収は、ボーナスを2か月分と仮定すると月給は28万円になります。

このうち3万円が残業代だとすると、素の給与は25万円で、手取りは月に20万円程度なのが現実です。

年収400万円の世界はこんなものですが、数多くのエンジニアもここに属しています。

平均の550万という数値を見たら

「自分の給料が低い、評価されてないのかな」

「うちの会社は給料が安い会社なのかな」

と不満に思うエンジニアはたくさんいます。

プログラマやエンジニア・SEが年収や給料が低くて不満を抱えている理由

IT業界は多重下請け構造の闇があります。

※参考記事

IT企業は数多ありますが、下請けビジネスをしている企業のが圧倒的に多いです。

会社にはいろいろな変動費や固定費がかかるのでひとりのエンジニアを60万で売っている企業だと、給与として支払えるのはせいぜい4割~5割で金額にすると24万~30万くらいでしょう。

単価が上がらないと給料も増えるわけないというのがわかりますよね。

下請けの中でも商流が低いと単価もさがって給料もあがりにくいです。

多重下請け構造の闇がゆえにプログラマやエンジニア・SEが自分の年収や給料が低くて不満を抱えているのです。

プログラマやエンジニア・SEが年収や給料が低いから転職を考えると…?

プログラマやエンジニア・SEが自分の年収や給料が低くて不満があるエンジニアがまず考えることは

「給料のいいところに転職しよう。キャリアも積んだし転職したら給料はあがるはず。」です。

しかし、いざ求人を探してみると、

現職より大幅にアップする会社はとても数が少ない

ということに気づかされます。

もちろんスキル不足が原因のひとつなので、すぐにはできないという人も大勢います。

現状維持か多少のアップなら今のままで良いと転職を踏みとどまる人も多いです。

そうなると、今の会社でなんとか給料アップするか、副業するしかありません。

プログラマやエンジニア・SEが転職せずに年収アップや給料を上げる方法

では転職をせずに年収をアップさせるためにはどうすれば良いのでしょうか。

基本的には2つだと思います。

・管理職になる

プレイングマネージャーとして激務になり、残業代がつかなくなることがほとんどですが、課長以上の役職、つまり管理職になると年収が100万~200万アップすることが多いようです。

大幅に収入アップを目指すなら管理職を目指すのが確実です。

しかし、役職には枠があり、小さい組織だと中々空きがでなかったり、長期戦になるという懸念があります。

・残業をたくさんする

管理職ではないのに年収が高い人は、賞与が高いか残業をたくさんしている可能性があります。

下手に副業するより残業の時給の方が割りが良いことがほとんどです。

プライベートは削られますが、残業をたくさんすることで確実に稼くことができます。(ブラック企業は除く)

ただし、昔は早く帰ったら怒られる時代だったので一石二鳥でしたが、昨今は働き方改革が推進されていて、残業をすると怒られる時代になってきているので、残業で稼ぐことも難しいです。

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以上のことを踏まえると、なかなかどうにもならないのが現実です。

ITエンジニアの年収はこんなものだと割り切ることもひとつの手です。

また、これを知ったうえで他の業界にいくことも視野にいれたくなりますが、前述したとおりこれでもIT業界はほかの職種よりも平均年収が高い」という現実も受け入れましょう。

プログラマやエンジニア・SEが年収アップや給料が上がるという夢はないのか

ではIT業界で稼ぐことはもうあきらめるべき、というわけではありません。

もちろん夢はあります。

この業界でのし上がっていくために必要なのはコミニュケーション能力専門的な技術力です。

ただ働いていればいいだけならどちらもそれほど重要ではありませんが、たくさん稼ぎたいのあれば話は別です。

稼げる職種もちゃんと存在していますし、ITエンジニアは今ものすごく人材不足で、その今後も増していくことが見込まれています。

ITエンジニアは最新の技術が大好きかと思いきや、そんな技術者はごく少数で、多くの技術者は「自分が経験してきた技術をずっと使いたい。新しいことはやりたくない」という考えの人も多いです。

その結果、クラウドエンジニア、IoTエンジニア、AIエンジニアあたりは、世間の需要が高いのにもかかわらず人手不足です。

まだまだ発展途上の分野で、スキル次第では高収入も期待できます。

求められているスキルを身に着けることができれば、フリーランスで活躍することも可能ですし、起業の道もあります。

プログラマやエンジニア・SEが年収アップや給料を上げるために入るべき会社

関東(主に東京)以外の地域では年収のベースが低いので、勤務先にこだわらず高年収だけ望んでいる方は、東京で探してください。

これが一番手っ取り早いです。


また、新卒で入社する場合はどこの企業も初任給は大差ありませんので、


転職ありきで就職しましょう。



そして、その最初の会社を選ぶ基準ですが、


年収ではなく、何のスキルを学べるかで決めてください。


ここを間違えて化石のような技術の仕事をさせられると、年齢を重ねた時にどうしようもなくなってしまいます。


そして、何年か経験を積んだのち、学んだスキルを活かして年収アップを見込める会社に転職しましょう。


また、この記事でも書きましたが、

SESをメインにやっている会社での高収入はほぼ見込むことができませんが、入社しやすい上に常駐先で色々な最新技術を学べる機会が多いので転職前提なら選択肢のひとつですね。

まとめ


プログラマやエンジニア・SEの平均年収は高いほかの業種に比べて高いですが、それを実感しているエンジニアはとても少ないです

また、新卒から定年まで同じ会社に勤めながら高収入を得ることはとてもハードルが高いです。

年収アップや給料が上がる方法としては、管理職への昇進や残業代で稼ぐのではなく、スキルを磨いて転職することがおすすめです。





最後までご覧いただきありがとうございました。

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