以前に会社の社外研修のグロービスの「クリティカル・シンキング」、通称「クリシン」のオンライン版を受講したので内容や感想を書いていく。
「クリティカルシンキング レポート」「グロービス クリティカルシンキング 課題 回答」などでこの記事にたどり着いた人向けへ伝えたいことを最後に書いているので是非見ていただければと。
1.グロービスのクリティカルシンキングとは?
クリティカル・シンキングは直訳すると批判的思考という意味だ。
最初に批判的思考というワードだけ聞いた時は「絶対これ得意だ」と確信したものだが、当然ながらそんなに甘いわけはなく、ひねくれた人が得意な分野というわけではなかった。
批判的思考とは、自分のこれまでの考えや常識にとらわれずに論理的かつ批判的に検証し、新たな方向性を見出せる思考法のことを指すらしい。
グロービスのクリティカル・シンキングは、1回3時間の講義を3カ月間隔週で行う。つまり全6回の計18時間からなる研修だ。
黙って聞いているだけの研修ではなく、全体の7、8割はグループディスカッションの時間になる。
グループディスカッションはランダムに組まれたメンバー内で意見交換やダメ出しをし合う時間。
僕が受講理由は「会社に突然指名されたから」だが、実際に受けてみると結構面白いし、それなりに得るものはあったし、本当にクリシンが身についた気になれた。
2.クリシンはとにかく時間がかかる!課題やレポートが大変!!
講義は全18時間とは書いたもの、実際にクリシンに費やす時間はその何倍もある。3か月の間は常にクリシンのことを考えている生活といっても過言ではない。
隔週の開催なので余裕がありそうにも思えるが、通常業務と並行して行うので余裕は全くなくタイムマネジメント力が重要になる。
各回で予習アサイントメントと呼ばれる宿題に取り組む必要があったり、各回終了後には振り返りのまとめもするので講義以外の時間も結構必要だ。
中でも4回目の課題であるレポート作成は、架空の会社の現状や課題か書かれた20ページ以上の問題文があって、これに対して結果をおさえ、原因を考え、解決策を提示するレポートを作成することがテーマの難関な課題であり、めちゃくちゃ時間を取られていてクラスの中には徹夜したとか言っている人もいる。
とにかく講義の18時間以外にも膨大な時間を要するのだ。
3.クリシンは面倒?ほとんどの人が真剣に取り組むワケとは?
この手の研修を「面倒」とか「興味ない」、「くだらない」と思ってしまう人も多いだろうけど、頭の良い人は楽しみながら学ぶと思う。
でも実態はみんな真剣に取り組んでいるので結構タメになる。いろんな業種のいろんな人の意見を聞くのが新鮮だし面白い。
似たようなこと社内でやっても、やる気ある人は全体の2割くらいのものなのであまり意味がない。
その点グロービスはやる気ある人だらけなので置いていかれないようにするのに必死になる。
みんなが真剣に取り組んでいるのにも理由がある。
クリシンの評価制度
ひとつは評価制度。
クリシンは最終的にA~D、Fというランクで評価される。
クラス中の発言回数と発言の質、課題への取り組み、レポートの評価等によって、Aは約15%、Bは約35%、Cは約40%、DとFは約10%という割合で相対評価で決まる。
レポートの評価はかなり重要で、10点満点で、点数の4倍されたスコアが総合成績に反映されるので重要なウェイトを占めている。
平均点は5、6点、最高点は8.5~9.0点くらいであることが多いらしく、7点以上取れれば合格点らしい。
前述したが、最終的なスコアは「相対評価」で決まる。
それぞれのランクで割合が決まっているので、優秀な人が多いクラスにあたってしまった場合は上位に食い込むのが難しくなるため、本気で取り組んで、人より秀でなければ好成績は取れないのでみんな真剣に取り組むことになる。
余談だが僕はA評価をGET(自慢)
クリシンの費用
ふたつめは費用。
はじめに聞いてびっくりしたのだが、クリシンの受講料はなんと
「128,000円」
個人では絶対に受ける勇気が出ない金額である。
大半の人は会社に出してもらっていることになるので、そのプレッシャーもそこそこある。
こんな金額を出してもらって悪い評価をもらったのでは会社への報告も気まずくなるから自然と本気で取り組むようになるわけだ。
4.クリシンで学んだこと。そしてすべての無能上司に理解してほしいと思ったこと。
具体的な内容については割愛するが、得た学びは色々あるが、特にこれ無能な上司たちも全員理解した方が良いのでは?と思った内容がいくつかある。
前提を疑うこと
人は無意識のうちに勝手に前提をおいて考えてしまうことがある。
まずはその前提が正しいのかを徹底的に疑うことが大事ということ。
エンジニアは特に自分の経験則だけでモノを言う人が多いし、上層部には頭でっかちが多い。
「自分の時はこうだった」、「昔はもっと大変だった」、「このやり方でやってきたから同じようにして」
そんなことばかりいう上司いるよね。
それは本当に正解だったのか?それは本当に大変だったのか?
まずは自分の考えを疑ってもらいたい。
BIG WORDを使用する場合は思考が足りない
これ何気にインパクトが強かった。
BIG WORDとは抽象的で色々な解釈を産んでしまう言葉のこと。
たとえば「効率化」、「調整」、「向上」、「改善」とか。
それっぽく聞こえてわかったような気になれるが、実は根本をごまかしているだけ。
人によって解釈が異なるワードを使用するということは、説明不足であり、単純に思考が足りていないということ。
思考を放棄するために無能な人ほど使っている人が多く、部下に押し付けるときに使う上司が多い。
「っで?」、「つまりどういうこと?」そんな反応をすると「主体性を尊重したいから自分で考えろ」
いやいや、考えてないだけじゃん。
とは言いつつもBIG WORD、自分も使いがちなので……無能な人と同じにならないように意識しなければ…。
論理の飛躍を埋めること
論理の飛躍とは本来触れるべき点を省略してしまい納得感がない状態のこと。
無意識のうちに思い込みだけの勝手な前提を置いていたり、説明が圧倒的に足りていなかったりして説得力も納得感もない状態。
無能な人ほど論理の飛躍が激しくなっている気がする。
自分が理解してくれから他の人も理解してくれるだろう、1から10まで説明する必要がある?などいう思想の大人はやばいのでなるべく近づかない方が良いだろう。
自分ができているかいないかは置いておいて、論理の飛躍をしていない上層部って見たことがない。
「わかる」と「できる」は違う
クリシンで学ぶことは、全然難しくなく、そんなの当たり前じゃんという内容ばかり。
何をいまさら?これ学ぶってわかってない人いるの?と最初は思ってた。
でもいざ実践するとそうじゃないと痛感。全然できないことがわかった。
わかっていることとそれができるかどうかは別物ということ。
経験を重ねて上になればなるほど、いろいろな知識が身につくので無能な上司たちも、いろんなことを知っているのは当然だ。
でもそれを実際にできるかどうかは別の話で、じゃあ、あんたやってみろよと言いたくなることが多いのは僕だけではないはず。
5.クリシン受ける人って誰に指示された?
自己啓発のために自費で参加する人も、会社にお願いして参加させてもらっている人もいるとは思うが、会社から強制的にクリシン受講を命じられる人がほとんどだとは思う。
でも命じた人って受講したのだろうか?
クリシンは思考の基礎トレーニングなので経営層や管理職が受けるような内容ではないと理由をつけて受けていないのでは?
まず受けるべきはあなたたちではないだろうか。
部下ばかりクリシンが身についたところで上司たちがついてこれなくては意味がないのだ。
だって上司は無能の集まりなんだもの…
6.クリシン受講の最大の学び
クリシンを受講して得た最大の学びは、まずこれをするべきは上司であるということがわかったことだ。
そしてやっぱり上司は無能であると再確認できたきっかけになったことだ。
それだけでも価値がある講義なので、上司を見下したい人は是非受講してみてほしい。
7.「クリティカルシンキング レポート」「グロービス クリティカルシンキング 課題 回答」でこの記事にたどり着いた人へ
評価制度と高い受講料によって良い成績を残したい気持ちはわかる。
グループディスカッションで恥をかきたくない気持ちもわかる。
実際にGoogleのサーチコンソールを見るとこんな検索ワードでこの記事へたどり着いた人が多い。
・グロービス クリティカルシンキング 不合格
・グロービス クリティカルシンキング 課題 回答
・クリティカルシンキング レポート
クリシンの目的って「考えること」なのに、正解のない課題の回答探してどうするのだろう?
かつての上司をdisるために書いた記事だけど検索ワード見たら将来そういう上司になりそうな人たちばかりで残念。
頼むから無能な上司にならないでください。目を覚ましてください。今ならまだ間に合いますよ!!!
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。