IT業界の闇や実態

SES企業においてプログラマやエンジニア・SEの評価方法はあいまい?適当?曖昧な評価基準について

2021年4月10日

SES企業におけるプログラマやエンジニア・SEの評価方法は、しばしば「あいまい」または「適当」と言われることがあります。

明確な基準がないままに評価が行われるため、技術力や成果が正当に評価されないケースが少なくありません。

こうした曖昧な評価基準は、エンジニアたちのモチベーションを低下させる原因にもなります。

SES企業におけるプログラマやエンジニア・SEの評価方法が、驚くことに「口コミ」によって決定されることがあるという現実をご存知でしょうか?

プロジェクトの成果や技術力ではなく、現場での評判や同僚の口コミが評価に大きく影響するケースが少なくありません。

この評価基準の曖昧さは、技術力が高くても正当に評価されないリスクを孕んでいます。

SES企業においてプログラマやエンジニア・SEの評価方法はあいまい?適当?曖昧になる理由

IT業界では人貸し商売で成り立っています。


A社にB社の人間を常駐させて仕事をさせる、といったことが多いです。

客先常駐、いわゆるSESですね。

※SESについては以下の記事で説明しています。


この「客先常駐」が問題なのです。

何人かでチームを組んで客先に行くこともありますが、1人で放り込まれるケースもあります。

1人で放り込むことは原則NGのはずなのですが、びっくりすることによくあることなんです。

※以下の記事で説明しています。

一人常駐の場合、周りには他の下請け会社や元請け会社の人間のみで当然、自社の人間なんていないわけです。

と言うことは、一生懸命現場で仕事を頑張っても、見てくれている人がいないということです。


では、どうやって評価するのでしょうか?

SES企業においてプログラマやエンジニア・SEの評価方法はあいまい?適当?曖昧な評価方法①口コミ

多くの会社では、営業的な立場の人間が定期的に常駐先の偉い人に訪問しにいきます。

そこで繰り広げられる会話はこんな感じです。

自社の上司or営業   :   〇〇、どうですか~?

常駐先の管理者    :   問題なくやっているみたいですよ。助かってます。

自社の上司or営業   :   そうですか、ありがとうございます。

ーーー 完 ーーー


はい。以上です。

何が良くて何がダメでなんて細かい話はしません、定型の挨拶だけです。

これが定期的に行われることになります。



私のいた会社ではほとんど挨拶に行かない会社でしたね。年末の挨拶くらいでしょうか。プロジェクトの様子を定期的に見に来るようなことはしていませんでした。

「おたくの会社の人、全然挨拶にこないよね、他の会社はきてるのに。」っと常駐先のマネージャにチクりと言われて恥ずかしい想いをしたこともありました。


なお、この常駐先の偉い人が直接プロジェクトにかかわっているかというと、関わっていないことも多いです。

現場はプロジェクトリーダーによって回されていて、マネージャークラスはプロジェクトの細かいところまで関与しないことが多いです。


では、この常駐先のマネージャーは何をもって「問題ない」と言っているのでしょうか?


考えられるケースは2つしかありません。

1.適当。あまり関与していなく、実態をあまり知らない

2.プロジェクトリーダーからの報告

さすがに1はそんなに多くないと思うので2がほとんどでしょう。

つまるところ、「口コミ」です。

大きいプロジェクトの場合、

「現場のメンバー」⇒「サブリーダー」⇒「プロジェクトリーダー」⇒「マネージャー」⇒「自社の営業」という伝言ゲームになっていたりすることもありますね。

一番近い立場の人間にどう思われているか、これが重要になります。


SES企業においてプログラマやエンジニア・SEの評価方法はあいまい?適当?曖昧な評価方法②単金

常駐型の場合は「1か月80万円」のように期間と単価で売り上げが決まります。

この単価を「単金」と呼ぶのですが、この金額が人によってバラつきがあります。

客先に認められることによって、1か月90万円にUPする可能性もありますが、逆に不甲斐ない成果しかあげられないと、1か月70万円にDOWNする可能性もあります。

この「単金」を見ると常駐している人の評価が見えるので、評価の目安に採用している会社もあるでしょう。

しかし、この評価方法は微妙なんです。

理由をいくつか説明します。


1.営業努力が足りない。

黙っていても単価をUPしてくれるほど甘くなく、交渉しないとしてくれません。

営業がちゃんと営業しないと単金があがることはありません。


2.経験年数で決まっている。

経験年数が3年の場合は50万円、10年の場合は80万円等と決まっていて、交渉の余地がない場合があります。

めちゃくちゃできる若手社員がいくら頑張ってもあがらないということです。


3.予算が決まっている。

プロジェクトには予算があります。

この予算に収まらない単金設定は無理です。

また、会社や部署ごとに相場のようなものが決まっていて、高くても70万円まで等、ルール化されているケースもあります。

というわけで、「単金」をベースに評価をつけるのは無理がありますよね。

でもさすがに会社もわかっているはずなので、実際にそこまで採用されていないと思っています。

SES企業においてプログラマやエンジニア・SEの評価方法はあいまい?適当?曖昧な評価方法の結論

ここまでで、評価基準となりうるものは「口コミ」と「単金」であると説明しました。

また、前述のとおり「単金」で評価をするのはイケてないです。


つまり、実質の評価基準は、

「口コミ」

であるということがわかりますね。

正当な評価をもらえていないと嘆いているエンジニアはものすごく大勢いるはずです。

(まあ、そんな人ほど、実際出来ていない人が多いんですけどね…)

まとめ


最近ではMBOと導入している企業も増えてきています。

MBOはManagement by Objectivesの略称で目標管理のことを指します。

組織や企業で用いられる管理手法の一つで、上司と部下が共に目標を設定し、その達成度を基準に評価を行うプロセスです。

ただし、上司やプロジェクトによってたてる目標も違うので本当に効果的かと言われれば個人的には疑問符は残ります。



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