そのシステム作ったの大手じゃなくて別の会社ですよ??

IT業界の闇
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イザベラ
イザベラ

受注管理、勤怠管理、経費精算とか会社でいろんなシステムを使っているけどこれって誰が作ったんだろう?すごいよな~。

ふぃる
ふぃる

一応大手企業に頼んで作ってもらってるよ!

イザベラ
イザベラ

やっぱ大手ってすごいなー!
…ん?一応…って?

ふぃる
ふぃる

頼んでいるのは大手だけど、実際に作ってるのはそこの社員ではないんだよね…。

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さて、どういうことでしょうか??

多重下請け構造の闇

有名な話ですが、IT業界では「多重下請け構造」があたりまえになっています。

システム開発を大手企業にお願いしたとしても、大手会社は協力会社に開発依頼をし、その協力会社はさらに自社の協力会社やフリーランス・登録派遣に開発依頼をします

※「下請け」という言葉のイメージがよくないからか「協力会社」や「パートナー会社」と呼んだりもします。

このように受注した仕事は次々に下請けへ投げられます。



大手はお客様との折衝やPJを管理したりと、何もしないわけではありませんが、実際にプログラミングしているのは赤枠の下請けの会社が多いのが実情です。


多重下請け構造はとてもおいしい

なぜこんなことが起きるのでしょうか?


ひとつはリソース、つまり自社からプロジェクトに割く人の数が少人数で済むためです。人数を少なく抑えることで、他の人は別のプロジェクトで稼ぐことができます。


もうひとつは浮いたマージン分で稼ぐことができるためです。

たとえばお客様から100万円もらった仕事を自社で開発した場合に、3人で90万円を使って10万円の利益が出るとします。

ところが70万円を使って下請けに依頼すると、あとは下請けがやってくれるので30万円の利益が出ます。

少人数で成り立つし、利益も増えます。

こんなにおいしいことはありませんよね。

※実際にはここまで単純かつ丸投げではありません、あくまで仕組みの話です。

下請け会社は下請けなんてしない方が良いのでは?

ここでひとつ疑問が生まれませんか?

「中小企業は下請けとしてではなく、直接お客様から仕事をもらった方が良いのでは?」


そうなんですよね。


でもそう簡単にはいかないのです。


私は下請けを生業にしている企業には大きく2パターンの思想があると思っています。

パターン1.下請け企業を脱却したい。

パターン2.下請け企業のままが良い。

あたりまえですね(笑)

それではパターン1からみてみましょう。

パターン1 「下請け企業を脱却したい」

「下請け企業を脱却したい」

そう考えるのは当然です。

本当は100万円もらえる仕事を70万円、50万円と目減りした金額でしなければいけないことは理不尽だし、悔しいですよね。

なるべく多くの利益を生むためには、「お客様から直接仕事をもらって下請け会社に頼んで自分は何もしないこと」が一番です。


しかし、現実はそんな甘くありません。


たとえば、セブンイレブンと聞いたことない個人商店が並んでいた場合、同じ商品を買うならセブンイレブンを選ぶ人が多いと思います。



なぜでしょうか?


「安心だから」


ではないでしょうか?


それでは、なぜ安心なのでしょうか?

・全国チェーンだから

・なじみがあるから

・有名だから


そう、つまりネームバリューです。


人はネームバリューが強いとそれだけで安心します。

下請け企業には、それがありません。


つまり、お客様に選ばれません。

お客様に選ばれないと仕事がありません。

ゆえに、仕事がある大手から仕事をわけてもらうしかないのです。


こうした会社はなんとかネームバリューを強くしようと、自社のサービスを展開したり、奮闘していますが、なかなか難しいのが現実です。

パターン2 「下請け企業のままが良い」

「下請け企業のままが良い」

これは意図的に下請けとしてのビジネスをしているケースになります。

大手には大手のノウハウがあります。

また、直接お客様の業務にかかわることは非常に大きな「責任」があります。

「責任」を果たすためのノウハウや実績も数多くあります。

下請け企業にも当然「責任」はありますが、お客様から直接受注しているかしていないかでその重みは雲泥の差です。ノウハウもまた叱りです。


それを避けるために「売り上げは目減りはするけど、下請けとして甘んじている」という企業も多いのです。

また、1度発注元の企業に気に入られてしまえば、黙っていても仕事が入ってきます。



よく、「開発者と営業は仲が悪い」と聞きますが、それは大手の話で、そもそも営業職がない企業もたくさんあります。


理由は必要ないからです。

発注元の企業への営業は必要ですが、システムを作りたい人への営業は必要ありません。


以上のことから、労力も責任もかなり軽減できるため、下請けを続ける企業も多いのです。

大手は責任が重いのに外注するなんて責任放棄ではないの?

そうですね。


実際に、お客様と関わっているのは大手ですから、下請けに丸投げして知らん顔するわけにはいきません。

下請けの失態も結局は大手に降りかかってくるので、そうならないように依頼した成果物を入念にチェックをしたり、しっかりと管理をするように努力しています。

果たすべき責任は果たしています。


もちろんリスクもたくさんあります。


ただし、利益を不意にするほどのリスクではありません。

リスクはリスク管理をきちんと行っていればリスクのまま終わります。

また、以前書いた記事で「プログラマは誰でもなれる」ことをご説明しましたが、結局そういうことなのだと思います。

技術力なんてなくてもできる仕事、それがプログラマです。

安心だから大手に頼むのに、ほかの会社が作ってるってこと?

はい。その通りです。

私が今回言いたいところはここです。


「そんなバカな!だったらどうせ同じ人が作るなら下請け会社に直接お願いした方が、安く済んで良い!」と思うかもしれません。

しかし、中小企業にはお客様との折衝をするノウハウがないことも多いので、「そもそも受け入れていない」企業もたくさんあります。


結局、お客様は大手に発注するしかないですし、中小企業は大手から仕事をもらうしかないというジレンマに陥ってしまいます。

近年は自社サービスを頑張っている会社も多いですが、まだまだ下請け企業としての会社の方が多いのが実態だと思います。

まとめ

「大手に頼んだシステム」でも実際にプログラミングをしている人たちは名も知らぬ会社の人たちであることが多々あり、その人たちの名前が表にでることもありません。


大手が悪なわけではなく、「勝ち組」なだけです。

下請けが悪と言っているわけでもありません。


ただ、そういう人たちがいることででこの業界が成り立っている、つまりは世の中が成り立っていることを知ってほしいのです。



以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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