
ねえねえ、ニュース見た!?みずほ銀行のやつ
なんか国が激オコでもうみずほにまかせておけないから金融庁で管理するっていう…ニュースだよね。


それってよくあることなの?でも国が面倒見て何か改善するのかな??
いや、異例だよ!改善もるとはあまり思えないよね。

2021/09/21に「システム障害続出のみずほ銀行のシステムを金融庁が直接管理する行政処分へ」との報道がありました。
みずほ銀行のシステム障害については以下の記事で取り扱ってますので合わせてご覧いただければと思います。
金融庁が管理したところで、果たして上手くいくのでしょうか?
民間のシステム管理を金融庁が!?
再三にわたってシステムトラブルが起きているみずほ銀行。
もうみずほ銀行やベンダーにまかせておけないということで金融庁が管理することになりました。
多重下請け構造をはじめとするシステム業界の闇が凝縮されたみずほ銀行システムのプロジェクトですが、想像のななめ上を行きましたね。
国が管理
はじめて聞きましたよ(笑)
銀行とは言え、いち民間企業です。このいち民間企業のシステムをお国が管理するって。こんなことあるんですね。
金融庁はこのプロジェクトがこうなってしまった原因は「組織の運営体制」にあるといっています。
面倒を見るのはこの部分でしょうね。
ネットでの声を見ると、
「金融庁にシステムの知識があるの?」とか言っている人がたくさんいますが、あるはずありませんし、管理するのはそこではないでしょう。
ようするに直接システム開発や現場を管理するわけではなく、そもそもの組織のありかたとかその辺を指導するのでしょう。
もしかしたら、ベンダーが複数社あるので1社に絞るように指導は入るかもしれませんね。でもどこも引き受けたくないし、多重下請け構造が深くなるだけなのでどうなのでしょうね。
国が動くと何が動く!?
金融庁が民間企業のシステムの管理します。
私たちの税金を使って。
国が絡んでくるということは動くための資金源が必要になります。
その資金源はもちろん税金でしょう。
国が動くと税金が動きます。
そうです、このみずほ銀行のトラブルはもう他人事ではありません。
全国民を巻き込んだ一大プロジェクトなのです。
金融庁が絡んでくるとどうなるのか予想
官公庁系のシステムを担当したことがあるエンジニアなら経験がある方も多いかもしれませんが、正直、自治体や国って面倒なんです。
民間企業相手、特に中小企業では必要のない書類もたくさんありますし、報告のレベルも粒度が細かくてめんどくさいです。
お役所は何より「形式」を大事にします。
実際にエンジニアが作ったシステムの動きがどうのこうよりも、上に提出するための元ネタ集めに必死なことも多いでしょう。
PJリーダーはお客さん、つまりはお役所の相手に翻弄されることもしばしばあります。
では金融庁では同じようなことは起こらないでしょうか?
いいえ、そんなわけありません。
おそらく、プロジェクトのトップ層の人たちは、「余計な手間」が増えることでしょう。
必要な手間まで省いてきたからこそ、今の状況があるともいえるので必要なこともあるかもしれませんが、今までやっていなかったことを強要されるのは、精神的にもキツイのではないでしょうか。
「現場のこと見てこなかった癖に好き勝手言ってるんじゃないよ」
「システム開発の知識がないくせに非現実的なことばかりいうなよ」
「やれやれっていうけど、その金や人はどこから補充するの?」
そんな現場の声が想像できます。
トップの人たちは金融庁対応に追われて現場を見る余裕がなくなって悪化するかもしれません。
みずほ銀行のシステムは挽回可能なのか?
個人的な意見ですが、無理だと思います。
金融庁が介入しようと、スーパーハッカーレベルのエンジニアを採用しようと、劇的な改変は難しいのではないでしょうか。
もうそんなレベルではありません。
挽回は無理です。できていたらサクラダファミリアと呼ばれていません。
もうイチから作り直す決断が必要なのでは?と思います。
莫大な費用と時間がかかるでしょうね。でもそれくらいしないとどうにもならないんじゃないかと思っています。でもそれをやるとみずほ経営がヤバくなって廃業…ということにもなりかねません。
その費用を税金から充てられると困ったものですが、まあ、さすがにそれはないでしょう。(多分…)
今後の動向
この記事を執筆している段階では具体的な施策は出ていないので、今後も見守っていこうと思います。
メガバンクのトラブルなので誰でも知っているようなニュースになっていますが、システムのみずほ化はどの開発現場でも起こりうる話です。
いちエンジニアとして、すごく気になるところですね。
以上、最後までごらんいただきありがとうございました。